おはようございます。今日は俵屋の館内を散策したときの様子を紹介したいと思います。
俵屋の館内は広く、見る場所がたくさんあります。玄関に入った瞬間から目を奪われる古美術品の数々をはじめ、北欧の名作家具がお目にかかれる書斎、四季折々の景色を魅せてくれる形整った坪庭、何百年もの間お客が歩いてきた趣のある渡り廊下、古い書籍が並ぶ図書室、30年前から取り組むオリジナルデザインばかりが並ぶお土産などなど…
季節によって飾るものを変えているというところも俵屋のおもてなしの一つですね。
では写真を交えて紹介していきましょう。
こちらは夏の坪庭。写真では見切れてしまいましたが、右には漢時代の俑が飾られています。
こちらは一階図書室。小さな扉をくぐって入ります。朝鮮時代の文机が置かれていますね。棚には古い書籍がびっしり。
触っていいのか迷いますが、大丈夫です。庭の景色も素敵です。
こちらは図書室から見えるお庭です。奥は竹林、手前は井戸ですかね。
こちらでちょっと休憩、ソファは何か所かに見受けられます。
こちらは俵屋のお土産です。俵屋で使われているアメニティのほとんどがオリジナルデザイン。それらは全てギャラリー遊形にて購入が可能です。
ルームシューズやタオル、日本酒や千菓子など、一級品の素材を使ったお土産も人気ですが、特に有名なのが石鹸です。
今から30年ほど前、薫りの試作を重ねること2年を掛けて出来上がったのがこの石鹸。ローズ、ジャスミン、ラベンダーなど多数の植物精油にムスクなどの香料を20種類ブレンドして制作。気品あふれる芳香にファンも多く、和菓子のようなパッケージも人気です。
館内の紹介に戻ります。
アーネスト・スタディ
北欧の名作家具が見事に収まるこちらの空間は夕方5時から開放される書斎です。
佐藤年当主のご主人、故アーネスト・サトウ氏ゆかりの部屋でもあります。
和風の俵屋の中にこんな洋風のお部屋があるとは想像つかなかったですね。
坪庭までの廊下。長い年月が経ち味が出た床に、俵屋の歴史が写ります。
随所に見られる俵屋のしつらい。初夏の頃のしつらいは涼しげな山水や夏の入りを題材としたしつらいに変わります。四季を愛でる日本の心をここ俵屋で堪能できます。
北欧の文化を取り入れたホテルや旅館が増える中、俵屋では常に日本の四季折々のしつらいを体感することができ、また一級品のものにも触れることができます。しかしただ伝統を守るだけにあらず、改修を重ねて進化している部分もあるといいます。
「時代に迎合しようとは思わないが、時代の風をキャッチしながら変わっていかなければならない」と当主の佐藤年さん。改修の手を入れて水廻りを刷新し、最新式のテレビを入れる…しかし床柱と天井はそのまま残す。そのセンスは俵屋ならではではないでしょうか。伝統とは常に進化し続けることで継承されていく。星のやのよしはる社長も、同じようなことを言っていましたね。俵屋では、手を加えることで昔に戻しているという概念だそうです。そんな年さんの感性によって、俵屋は形作られているのですね。まるで古代の美術館のような俵屋の館内。ぜひ堪能してみてください。